【FP E-PRESS】『「インデックス型投信のほうがまし」というアクティブ型投信は退場してほしい』【FPコラム】 (Vol.863 2017/11/1)
■□■□■ FP E-PRESS(エフピーエプレス)(Vol.863 2017/11/1)■□■□■
こんにちは。
エフピー研究所のツカモトです。
2週間続けての週末台風。
私も2週間続けてあずさに乗っていました。
通路を挟んだ席では、葡萄狩りに向かう子ども達が大はしゃぎだったのですが、
きっと彼らにとっては、台風も葡萄狩りというイベントの余興にしてしまうだろうな。
と、たくましく感じてしまいました。
ともあれ、今週末は晴れてほしいですね。
さて、今週はこちら。
━【 今週のラインアップ 】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
● FP継続教育 通信・通学講座
● FP名人無料説明会のご案内
● FP業務 お役立ちコラム
━━【 FP継続教育 通信・通学講座 】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ ご好評につき、インターネット特別割引を継続いたします!!
2,900円(税込)で最大30単位の取得が可能に!
・今日から始めるインターネット継続教育
WEB⇒ http://www.kyoukara.jp/index2.php
スマートフォン⇒ http://www.kyoukara.jp/sp
■ パソコン・インターネットが苦手な方には、テキスト(冊子)でも受講可能です。
・今日からはじめる速達便継続教育
WEB⇒ http://www.kyoukara.jp/paper/ tel⇒ 03-5803-2167
■ 弊社では、上記の通信講座の他にも、現場で活躍するプロからの生の声で学べる
通学セミナーも実施しています。
11月開催の継続教育セミナーはこちら
◆11月12日(日) 10:00-16:00
「 家計管理アドバイス~低金利時代の資産運用と支出管理の実践」
講師:益山 真一
単位:実務倫理 6単位
会場:文京シビックセンター
詳細:http://www.kyoukara.jp/school/?detail=138
◆11月15日(水) 10:00-16:00
「『FP名人』ソフトを極める! 使いこなし&コンサル講座」
講師:小川 満啓
単位:対象外
会場:サニー貸会議室
詳細:http://www.kyoukara.jp/school/?detail=134
◆11月25日(土) 10:00-16:00
「5時間でわかる公的年金~年金達人FPになるために」
講師:相川 裕里子
単位:ライフ 6単位
会場:文京シビックセンター
詳細:http://www.kyoukara.jp/school/?detail=144
◆11月25日(土) 13:30-16:00
「有料相談2000件を依頼されたFPのFPビジネス・マーケティング講座」
講師:平野 雅章
単位:実務倫理 2.5単位
会場:サニー貸会議室
詳細:http://www.kyoukara.jp/school/?detail=147
━━【 FP名人 無料説明会のご案内 】━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【新規ご購入を検討中のお客様へ】
◆通常無料セミナー
エフピー研究所では、FP名人無料説明会開催を定期的に開催しております。
「実際の操作画面を見てみたい、質問したい」という方は、是非、ご参加
ください!
11/8(水)、11/22(水):FP名人無料説明会
10時~、東京都文京区本郷にあるエフピー研究所会議室で開催します。
セミナーの参加申込は ⇒ http://www.fptool.jp/event/
━━【 お役立ちコラム 】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『「インデックス型投信のほうがまし」というアクティブ型投信は退場してほしい』
(執筆者:前川 貢)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
私は、運用のプロとしてリスペクトされるアクティブ型投信がもっと注目されて
増えていくことを強く希望しています。
最近では、「投資のコストが高い割りにインデックス型の実績に劣るアクティブ
型投信が多いので投資するなら最初からインデックス型投信を選んだほうがよい」
とか、「投信のリターンは不確実だが、投資のコストは確実にかかるものだから、
中長期で確実な収益を期待する投資家は投資コストの低いインデックス型投信を
選ぶのが当たり前」とか、アクティブ型投信を評価しない見方が常識となって
きました。
実際、過去の実績から、そのように評価されても仕方ないアクティブ型投信が多い
ので仕方ない面はありますが、情けないのは、プロであるはずの運用会社が
その流れに反発・奮起するどころか、投資の腕ではなく、「投資コストの低い投信
が良い投信」という流れに迎合しているところです。
「投信のコストが高い」と言われたら「はい、下げます」ではなく、「コストに
見合う実績で投資家に報いる」と堂々としたアクティブ型投信が少ないのは残念です。
投資の成果は「分配金という一部のリターンの大きさだけに注目せず、基準価額の
損益を合わせたトータル・リターンで評価しましょう」と注意喚起されています。
逆に言えば、投資コストが高くても投資家が満足するほどのトータル・リターンで
コストに見合う成果であれば投資家は満足するはずです。
市場平均に連動するインデックス型投信の比較であれば投資コストの大きさで
善し悪しを計るのはわかります。
しかし、投資コストの低い投信が必ず高いトータル・リターンを上げるとは限らない
はずなのに、「投資コストの低い投信は良い投信、コストの高い投信は悪い投信」と
市場平均を大きく上回る成績をめざすアクティブ型投信も同様に、投資コストの低さに
注目して「良い投信」のランク付けをするのには違和感があります。
日経平均株価は史上初めて16日連続で上昇し22000円台が見えてきました。
相場の高値圏では、「確実に勝ちを確信するときしか手を出さない」と決めている
私には全く興味のない対象となってしまった日本株式相場ですが、こういう投資環境
でも、投資家からの期待に応え、リターンを上げようとするレオス・キャピタル・
ワークスが運用する「ひふみプラス」の運用は数少ないリスペクトするアクティブ型
投信として私は注目しています。
ひふみプラスの基準価額は、2013年まではTOPIXと同じような動きでしたが、
2015年に入るとTOPIXを大きく上回る成果を上げるようになり、設定来の実績では
TOPIXが25961円に対してひふみプラスは37085円と市場平均を上回る十分な成果を
上げています(9月末現在)。
この投信の特色は、幅広く企業をリサーチして割安な銘柄を発掘していること、
投資するタイミングにこだわりを持っていることです。
一般に、TOPIXをベンチマークにする多くのアクティブ型投信は、東証一部銘柄に
ほとんどを投資していますが、ひふみプラスは市場価値が割安と考えれば、
東証二部、マザース、JASDAQはもちろん、外国株式にも投資します。
また、ひふみプラスは投資環境を割高と見たときは現金比率を高めて値下がりリスク
に備え、逆に割安と見たときは現金比率を下げて限度いっぱいに投資するなど、
株式環境にあわせて現金比率を弾力的に変化させます。
過去には現金比率が30%だったときもありました。
多くのアクティブ型投信は運用資金の97~99%を常時投資し、現金比率が5%を超える
ことはまずありません。
なぜなら、投資タイミングを間違えると儲かる場面で儲け損ない、TOPIXのリターンを
大きく下回って「悪いアクティブ型投信」との烙印を押され、人気がなくなるリスクが
あるからです。
そのため、TOPIXの採用銘柄を主体に100%近くを投資に回して、TOPIXのリターンに
見劣りしない無難な成績を目指す傾向があります。
ひふみプラスの投資銘柄数と現金比率の推移を眺めると、2017年2月以降8月までは、
現金比率を10%強とやや高めを維持し(8月末、12.3%)、突発的な事態にも対応できる
ように値下がりリスクに備えていました。
一方で、投資銘柄数は126銘柄から170銘柄に増やしています。
つまり、この間に銘柄の一部を売却して現金比率を高めるだけではなく、割安な銘柄を
新たに組み入れている様子がわかります。
ひふみプラスは「この先に株価が値下がりして割安に買えるチャンスがある。
割安な場面があったら積極的に拾っていく」というスタンスでした。
そして、9月25日に安倍首相が電撃的な衆議院の解散を発表すると、「少なくとも
選挙が終わるまでは米国から北朝鮮への先制攻撃はない→選挙中は安心して株式投資が
できる→円安・株高傾向で日本の大型株は有利」と衆議院の解散前に15%だった現金比率
を7%程度まで落とし、投資銘柄数も187銘柄まで増やしました(9月末現在)。
これは、ひふみプラスが市場平均のリターンに後れを取らないための緊急対応だったと
考えられます。
もちろん、これまで好調だったひふみプラスの成績が今後も良好であり続けるかは
未知数ですが、これまでの投資行動を評価して「自分で情報を取り売買の判断を下す
よりも、こんな日々の手入れをしてくれているひふみプラスに日本株投資を任せたほうが
よい」と考える投資家は多いはずです。
投資信託はまさしく、信じて託すもの。その結果、成績が悪くても投資家として文句は
ないというひふみプラスのようなアクティブ型投信がもっと注目され、その数がもっと
増えて欲しい。
そして、「インデックス型投信のほうがまし」とされるアクティブ型投信には退場を
願いたいと私は思います。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
≪執筆者紹介≫
前川 貢(まえかわ みつぐ)
前川FP事務所アドバンス代表
(http://mmaekawa.dreamblog.jp/)
1961(昭和36)年生まれ。学習院大学経済学部卒業後、大和證券。
大和證券時代の17年間、主に債券のエキスパートとして活躍。
人やお金に振り回されることなく、おおらかに投資に取り組みたい人をサポート
するため、2003年3月に開業独立。
その人にあった投資とのつきあい方を一緒に考えることをモットーにしている。
著書
「いま債券投資が面白い」 出版元 近代セールス社
債券投資は「何が割安で何が割高なのか」を測るモノサシになります
「あなたの投資信託選びは間違ってないか?」
出版元 日本経済新聞出版社
誰にも相談できない「投資難民」を救いたい。そのために必要
━━【アドレスの登録・変更・削除】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メルマガ変更、削除はこちらから手続きをしてください。
※変更の場合は、現在、配信中のアドレスの解除をした後、新しいアドレスで
メルマガに新規登録をしてください。
⇒ https://www.fplabo.co.jp/fplabo/magazine/front.php
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『 FP E-PRESS(エフピーエプレス) 』(以下「本サービス」)は
株式会社エフピー研究所(以下「当社」)が発行するメールマガジンです。
本サービスの著作権は当社に属し、当社の許可なく複製・再配信などを行うこと
はできません。また、当社はご利用者様の本サービスご利用により生じた損害に
つきましては、その責を負いません。
※このメールマガジンは送信専用アドレスから配信されたものです。
本メッセージの返信メールに対するご対応はいたしかねますので、
あらかじめご了承願います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行元:株式会社エフピー研究所
〒113-0033 東京都文京区本郷3-32-10 BR本郷3ビル 3F
発行者:エフピー研究所
編集者:塚本 健一
URL : http://www.fplabo.co.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━