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FP向けコラム!『Jリート市場の歴史に学ぶ 唯一の破たん事例と金融庁』【FPコラム】/(Vol.1067 2021/11/10)

■□■□■ FP E-PRESS(エフピーエプレス)(Vol.1067 2021/11/10) ■□■□■


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 『Jリート市場の歴史に学ぶ 唯一の破たん事例と金融庁』

 
   (執筆者:梶井 広行)



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皆さんお元気ですか、株メンターです。

Jリート市場は創設来約20年が経ちます。その歴史を振り返り重要なイベント等
から教訓を得ることは、市場の将来を見通す際大いに役立ちます。

そこで当連載では、お伝えすべき過去のイベントとそこから得られる示唆について、
私の10年の運用経験も踏まえてご紹介したいと思います。

過去をなぜ学ぶのか、それは未来を知るためです。
「温故知新」「歴史は繰り返す」だからです。

ノーベル化学賞を受賞した吉野彰先生は、「歴史とは未来予知学問である」と
喝破しました。その通り!我が意を得たり、です。研究者も将来有望な分野を
テクノロジーサイクルから予見し、研究テーマを絞り込む必要があると指摘さ
れています。

歴史を学ぶ意義とは、どれだけ強調しても し足りない位です。投資の世界でも、
成功した運用者の多くは皆歴史を学び、そこから示唆を得て成果に繋げています。
学校でなぜ歴史を学ぶのか、学校を出てから私はその意味を理解しました。遅い。
今からさらに学び直す必要があると思っています。


第41回の今回は「Jリート市場の歴史に学ぶ 唯一の破たん事例と金融庁」です。



【唯一の破たん事例】

Jリートの歴史を考える上で私がまずお伝えしたいイベントは、Jリート唯一の
破たん事例です。
ニューシティ・レジデンス投資法人は2008年10月に経営破たんしました。大型
物件の購入資金の調達が叶わず、期日までに違約金も払えず資金繰りで破たん
したのです。リーマンショック直後で金融機関は融資抑制姿勢を極端に強めて
いたので、同社はどこからも借入を起こすことが出来なかったようです。


【本来破たんとは縁遠いJリート】

リートとは不動産を大量保有する企業であり、破たんを避けるには、被買収と
いう最終手段が本来あります。他社に買ってもらうのです。無価値にならない
不動産を目当てに、値段さえ下げればいくらでもリートの買い手は現れるはず
です。他の企業に買収してもらえば、破たんという事態は回避できたはずなの
です。資金のメドが立たないうちに物件購入の先約束(フォワードコミット)
をしたことが資金繰り倒産を招いてしまいました。


【当局の対応】

これを問題視したのが監督官庁、金融庁です。金融庁は不動産と金融の世界の
懸け橋となるJリート市場の創設、育成に注力してきました。この破たん事例
が投資家に大きな不安を与え、投資家の市場離れを生むことを大いに心配した
のです。
当時市場では「次に破たんするのはどこ?」と投資家が疑心暗鬼になり、相対
的に信用力に欠けるリートの投資口価格が一斉に急落していました。

そこで金融庁は、Jリート2社目の破たんを絶対に防ぐべく、業界全体の監督を
強化しました。この当局の姿勢変化が実質的には大きな転機となり、その後リ
ートのスポンサーが破たんに追い込まれても傘下のリートは破たんを回避すべ
く、被買収の道を探る等の取組みが行われてきたのです。

私も当時FMとして運用していました。破たん直後は極端な不安心理が市場を覆
い、市場が機能停止状態になるのでは、と心配したのをよく覚えています。


【教訓】

これを境にフォワードコミットは当面行われなくなりましたし、経営の厳しい
リートは、他の有力リートに買収してもらうことが主流となり、スポンサーが
破たんするような厳しい環境下でも2社目のリート破たんは無く、業界の淘汰
・再編が健全な形で進んでゆくことになりました。
監督官庁、金融庁にとっても、不動産市場と金融市場の懸け橋となる当局肝い
りのリート市場が、投資家から信用を失い機能不全となることは、何としても
避けたかったであろうと思われます。
今後は、もし大きな金融危機等が到来し、万一リートが経営上のピンチになっ
たら、リートの社長は最後の手段として金融庁にも相談に赴くのではないでし
ょうか。いずれかの金融機関が融資に応じればあの破たんも起きなかったと思
われ、事前に相談があれば、破たん事例2例目を出したくない当局は関係方面
に多くの助言等もできたのではないでしょうか。むろん当局は、厳しくなった
経営の責任をまず、社長に厳しく問うでしょうが。

この破たん事例から察するに、今後仮に大きな金融危機が到来してもJリートが
最終的に破たんするリスクは極めて小さいように思います。個人投資家にとっ
ても、長期保有に耐える有力な投資対象といえるのではないでしょうか。
そもそも、土地という最も担保価値の確実な資産を大量に保有しているのです
から、運転資金の融通さえ間違えなければ、リートとは最も破たんとは縁遠い
企業のはずです。


以上、株メンターがお届けしました。
次回もお楽しみに。




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<執筆者紹介>

梶井 広行 (かじい ひろゆき)

信頼できる株・運用の相談相手「株メンター」

三菱UFJ国際投信 元ファンドマネージャー、
日本証券アナリスト協会検定会員

三菱UFJ国際投信、三菱UFJ信託銀行等にて日本株、Jリートのファンドマネージャー、
アナリストとして、機関投資家の年金・投信運用に延べ30年弱 携わる。
特に2007年以降、三菱UFJ国際投信にてJリート1000億超ファンドの責任者として
2017年まで10年間運用を担当し、複数の以下アワードを連続受賞。
 ・モーニングスターアワード2014 最優秀ファンド賞
 ・モーニングスターアワード2012、2013 優秀ファンド賞
 ・R&Iファンド大賞 2012~2015 優秀ファンド賞受賞
  (以上、国内REIT型 部門)
2017年末 三菱UFJ国際投信 退職。
2018年 信頼できる株・運用の相談相手「株メンター」として
投資教育業、コンサルティング業を創業。



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